中屋万年筆の特徴と人気のおすすめ万年筆
1919年、中田修一によって東京の上野に設立された中屋製作所。創業5年後に社名はプラチナ萬年筆となり、長い歴史の中で日本オリジナルの技術を磨き上げてきました。
1940年に入社した渡辺貞夫らはプラチナ萬年筆の製造工場で経験を積み重ね、2000年に他の職人と共にオーダーメイド万年筆を専門に扱う中屋万年筆を立ち上げました。現在では世界中の万年筆愛好家に愛され、同時にあこがれの存在でもあります。ここでは、そんな中屋万年筆の特徴と人気のおすすめ万年筆をご紹介します。
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中屋万年筆とは?
中屋万年筆は、プラチナ萬年筆の製造工場に40年以上勤務した職人たちが2000年に新たに立ち上げた、すべて手作りのオリジナル万年筆メーカーです。「中屋」の屋号はプラチナ萬年筆に許可を得て使用しており、現在ではプラチナ萬年筆の子会社として運営されています。
中屋万年筆は完全オーダーメイド
中屋万年筆の最大の特徴は、完成品としてのラインナップを持たず、胴軸やクリップ、ペン先に至るまで、すべて自分好みのパーツを選択することができます。既製品ではなく自分だけのオリジナル万年筆を持ちたいという愛好家や、大切な人へオリジナル製品を贈りたい、といった想いに答える、中屋万年筆ならではの粋な計らいです。
多岐にわたるパーツの種類
中屋万年筆ではシガーやライター、ブライヤーなどの6種類の定番型の中に、それぞれサイズや塗装などの組み合わせで何十通りもの製品パターンを生み出すことができます。
そこからさらに20種類近くの胴軸や、各素材のペン先および先端加工、アクセサリー、ひいては利き手に至るまで自由に選択することができ、世界に2本とないオリジナルオーダーの製品を手にすることができます。
職人の高い技術力
中屋万年筆の職人は、プラチナ萬年筆での40年以上もの歳月をかけて技術を磨き上げたスペシャリスト集団です。特に、ペン先職人やペンデザイナー、プレス職人、ろくろ職人、宝飾職人など、それぞれが別分野でのスペシャリティーを発揮し、完全オーダー製品の品質を支えています。
特注品のラインナップ
6種類の定番型に加え、中屋万年筆では蒔絵や沈金、炭粉仕上げなど12種類もの特注モデルを販売しています。それぞれがゼロからの手作りで、美しく完璧な外装のデザインから全体のバランスまで、1本に各職人が魂を込めて作り上げる逸品です。
他のどのメーカーも真似をすることができない、手間暇かけた非常に価値のある作品をすべて手作業で作り上げるところからも、オリジナルオーダーメーカーとしての誇りを感じます。
手に入れた者だけが味わえる感動
万年筆を購入された方の記事などを拝見しても、「とにかく最高の書き味で言葉が出てこない」、「面白いほどにサラサラと流れるように滑る」などの言葉が目立ちます。
万年筆の愛好家をも唸らせるほどのペン先の成型技術は、まさに職人技であり、他のメーカーには容易に真似することのできない強みであると言えます。
海外からの反応
中屋万年筆の完成度の高さとオリジナリティーは、日本のみならず、海外からも高い評価を受けています。
「日本刀のような美しさ」、「ペンが着物に身を包んでいるようだ」、「心と体に癒しを与えてくれる」、など、日本伝統の技術と美を世界に発信しているブランドでもあります。
修理への対応
中屋万年筆職人は、「万年筆も車と同じで、しばらく使った後は、慣らし運転が終わった所で、里帰り(車検)が必要だ」という考え方をお持ちで、ペン先調整や部品交換を伴わない修理に関してはすべて無料で受け付けています。
価格帯
すべて手作りであるという特徴からも、決して安くはないのが中屋万年筆です。それでも最も安価なものでおよそ6万円であり、職人が手間暇かけて作られた1本としては高くはないのではないでしょうか。
高額なものにはそれなりの装飾が施されていますが、最も高価な「寿老人」は銀雄治上げの後、金・銀・青金で蒔絵を施しており、およそ300万円という値がつけられています。
取扱店舗
中屋万年筆の取扱店舗は、東京日本橋の三越本店や、大阪の阪急百貨店うめだ本店など、国内12店舗で取り扱っています。ただし、名入れや修理、ペン先調整などに関しては店舗での対応はしておらず、公式ホームページからのリクエストになります。
中屋万年筆の人気のおすすめ万年筆
すべてが完全オーダーメイドなため、公式サイトで商品一覧をご覧いただき、そこからご自身の好みに合わせた世界で1本の万年筆を手に入れてください。
また、中屋万年筆の親会社であるプラチナ萬年筆の製品についてはこちらの記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。