おすすめのエボナイト万年筆と魅力や特徴
硬く光沢のあるゴムの1種である「エボナイト」。エボナイトは耐久性や耐酸性に優れた素材であり、万年筆はもちろん、楽器や喫煙用パイプのマウスピースに用いられている素材です。
しかし、エボナイトは加工が難しく、万年筆の製造には高度な技術を必要とするため、近年ではエボナイトの万年筆は少なくなりました。そんなエボナイト万年筆の特徴や魅力についてご紹介します。
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エボナイトとは?
エボナイトとは、1852年にアメリカの「チャールズ・グッドイヤー」によって開発された合成樹脂です。エボナイトは最も古い合成樹脂と呼ばれており、ゴムの一形態です。硬く光沢のある外観が特徴であり、コクタンに似ていることからエボナイトと名付けられました。
製造方法は、生のゴムを長い時間加硫して硬化させて製造します。含硫率は30%から40%に上り、変質しにくい耐候性と耐酸性、耐アルカリ性に優れた素材として重宝されてきました。
エボナイトは機械的強度の強さも魅力であり、万年筆の部品としてはもちろん、ボウリングの玉やクラリネットなどの楽器のマウスピース、喫煙用パイプのマウスピースによく用いられてきました。絶縁性の高さから、過去には電材として絶縁体に使用されてきましたが、現在ではより加工の容易な他の素材に取って代わられています。
エボナイトは黒色の物が多いですが、マーブル柄のエボナイトなどもあります。質感や見た目はプラスチックに非常に似ていますが、エボナイトはゴムの1種であり全く異なる素材です。
エボナイトの万年筆が持つ魅力
1852年にアメリカの「チャールズ・グッドイヤー」によって開発されたエボナイト。最も古い合成樹脂のひとつであり、変質しにくい耐候性と耐酸性、耐アルカリ性に優れた特徴を持っており、万年筆の軸やインク供給部などによく用いられてきました。
しかしエボナイトは加工が難しく、製造には高度な技術が必要であったため、現在ではエボナイトの万年筆は少なくなりました。しかしながら、エボナイトが持つ弾力性や肌触り、耐候性に優れ長期において変形が少ないことなどから愛好家が多く、万年筆ファンの間では定番の素材となっています。
エボナイト万年筆は質感が楽しめるのが魅力であり、使っていくほどに味わい深い印象に変化する点も特徴です。もともとはエボナイトは漆黒ですが、本革と同じように経年変化によって色を茶色に変化させていきます。
エボナイト万年筆の問題点としては、劣化すると割れやすくなるという点です。日常の使用では問題ありませんが、紫外線に弱いので直射日光を避けて保存しておく必要があります。
エボナイト軸のおすすめ万年筆
加工の難しさから万年筆の素材としては使われることが少なくなったエボナイト。しかし、エボナイト万年筆は独特の味のある質感や耐候性の高さなどから根強い人気があり、いくつかのブランドから展開されています。中でも特におすすめのエボナイト万年筆をご紹介しますので、エボナイト万年筆選びの参考にしてみて下さい。
PILOT カスタム845 万年筆
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日本が世界に誇る筆記具ブランド「PILOT」を代表する万年筆がカスタム845です。カスタム845はエボナイトを削り出して、漆を塗って仕上げた万年筆です。他の万年筆には類を見ないほどのしっとりとした手に馴染む感触や、美しい艶が特徴です。
バランスに優れ安定感が高く、大型のペン先が採用されている為スムーズに思い通りの筆記をすることが出来ます。紙の上をペンが走るような軽快な書き心地が最大の魅力です。
Platinum マーブルエボナイト 万年筆
現在の価格はコチラ |
エボナイトの質感を最大に生かして作られた万年筆が「マーブルエボナイト」です。日本を代表する万年筆専門ブランド「プラチ萬年筆」が自信をもって展開しているエボナイト万年筆です。
一般的な黒色のエボナイトではなく、ゴムの生地にベンガラ等の素材を混ぜて木目を彷彿とさせる美しい茶色のマーブル模様に仕上げています。木製の表面のようと形容される美しいマーブル模様がどこかレトロな雰囲気を演出します。同じ柄は二つとない温かみのある万年筆です。書き味も申し分なく、エボナイト特有の重量感を活かした万年筆であり、耐久性にも優れています。