絶対に知っておきたい!チャイルドシートの上手な選び方
チャイルドシートは子供が生まれれば必需品となりますが、安い買い物ではないため慎重に選びたいところです。
もちろん子供の安全は最優先ですが、使い勝手の良く経済的な家族全員に優しいチャイルドシートを選ぶことが快適なカーライフへとつながります。
そこで今回は賢いチャイルドシートの選び方を解説していきましょう。
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チャイルドシートを選ぶ前に知っておきたい事
ご存知の方も多いかも知れませんが、6歳未満(5歳まで)の子供を車に乗せる場合には、チャイルドシートの使用が義務化されています。そのためチャイルドシートを使用しないと違反になってしまいます。
しかし、意外とチャイルドシートを使っていない家庭も多く、警視庁の調べではチャイルドシートの使用状況に関して、このような結果も出ています。
使用状況 | 割合(%) |
チャイルドシートを正しく使用している | 66.2% |
車両のシートにそのまま、子供を着座させている | 17.3% |
大人用のシートベルトを着用させている | 6.3% |
チャイルドシートにそのまま着座 | 5.6% |
保護者が抱っこして乗車している | 4.6% |
※警視庁と一般社団法人日本自動車連盟(JAF)が、平成30年4月20日から4月30日までの間に実施した調査
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/anzen/childseat.html
チャイルドシートを正しく使用しているケースは、約6割となっており、残りの4割は何らかの事情で正しく使用することができていません。
チャイルドシートを使用しない理由としては、「子供がハーネスを嫌がるから」「必要なの?って思うから」といった声が多くなっています。
しかし、チャイルドシートを正しく使用しない場合、事故時の死亡率は約4倍にも跳ね上がります。
この記事を読んでいる方は大丈夫だと思いますが、大切なお子様を守るために、絶対にチャイルドシートを着用してください。
ただし、健康上の理由などで一部使用しなくても良いケースがあります。そちらも併せて確認しておくようにしましょう。
レンタルと購入ではどっちがお得?
選ぶメーカーやモデルにもよりますが、チャイルドシートの価格は結構高い...。
しかし、チャイルドシートは必ずしも購入しなければいけないという訳ではなく、「レンタルをする」という選択肢もあります。
「マイカーを持っていない!」「普段はあまり車を使用しない!」という場合はレンタルサービスを利用した方がお得でしょう。
また、新生児から1年間しか使用できない「新生児専用のチャイルドシートを使用したい!」という人は、購入するよりもレンタルした方が経済的なケースがあります。
レンタルした場合と購入した場合でどれくらい金額に差が出るのか、チャイルドシートの種類に合わせて詳しく解説しているので、チャイルドシートを選ぶ前に一度確認してみてください。
地域によってはチャイルドシートの補助制度がある
チャイルドシートを選ぶ前に知っておきたいこととして、「自治体の補助金(助成金)制度」があります。
お住まいの地域によって補助金や無料のレンタル制度、さらにはさらにはリサイクル支援によってチャイルドシートの譲渡が受けられる場合があります。
チャイルドシートは、高いものだと8~9万円になり、購入するのが結構大変。
車に乗る機会が少ないという家庭であればとっても助かるのがチャイルドシートの補助支援制度。
当サイトでは47都道府県に別けて各市区町村が行っている「チャイルドシート購入を助ける支援制度」についてまとめておりますので、チャイルドシートを選ぶ前に一度、住んでいる地域について確認してみるのがおすすめです!
▶地域ごとのチャイルドシート補助金や貸し出し支援の市町村別一覧
チャイルドシートの選び方
それでは、チャイルドシートの上手な選び方について解説をしていきます。
STEP1:年齢・身長・体重からタイプを選ぼう
一言にチャイルドシートといっても、「年齢」や「身長」「体重」によってタイプが分かれているのをご存知ですか?
一般的には、新生児~1歳児にかけて使用する乳児用の「ベビーシート」。首がきちんとすわる1歳児~4歳児にかけて使用する幼児用の「チャイルドシート」。
そして4歳児~11歳頃まで使用する学童用の「ジュニアシート」の3タイプに分けることができます。
以下の表はそれぞれのタイプの、身長と体重の目安についてまとめたものです。
タイプ | ポイント |
ベビーシート (乳児用) 身長:~70cm 体重:~10kg |
新生児~1歳頃にかけて使用。まだ首のすわっていない赤ちゃんのために後ろ向きに設置することが基本です。またシートが水平になる「ベットタイプ」のモデルも発売されています。 |
チャイルドシート (幼児用) 身長:65~100cm 体重:9~18kg |
1歳~4歳頃まで使用することのできるチャイルドシートです。首がすわりはじめ前向きで設置することが一般的です。最近では新生児~4歳頃までロングスパンで使用できるモデルも増えています。 |
ジュニアシート (学童用) 身長:~140cm 体重:15~36kg |
~11歳頃まで使用することのできるジュニアシートです。お子様の体格に合わせてヘッドレストの位置を変えることができるモデルが多くなっています。前向きに設置を行います。 |
最近はロングスパンで使用できるモデルも多く発売
チャイルドシートは細かく分けると、「ベビーシート(乳児用)」「チャイルドシート(幼児用)」「ジュニアシート(学童用)」の3タイプに分けることができるのを解説しました。
しかし、最近ではより長い期間にわたり一つのチャイルドシートを使用できる「ロングスパンモデル」が各メーカーから発売されています。
- 乳幼児兼用モデル(新生児~4歳児)
- 乳幼児兼用モデル(新生児~7歳児)
- 幼児・学童兼用モデル(1歳児~11歳児)
このように1度購入すれば、長期間買い替えが必要ないモデル発売されたことにより、チャイルドシートにかかる費用を抑えることができるようになりました。
特に新生児~1歳の期間しか使えないベビーシートを購入するのは気が引けるものがありました。
しかし新生児~4歳、あるいは~7歳まで使用ができるロングスパンモデルにより大幅なコストカットが可能になったのです!
STEP2:ISOFIX(アイソフィックス)に対応しているかを確認しよう
チャイルドシートを車の座席に固定する方法には、2つの種類があります。
- シートベルト取付
- ISOFIX取付
従来のチャイルドシートはすべて「シートベルト取付」を採用していました。
しかし、このシートベルト取付は設置が難しい為、誤った方法で固定してしまうケースが多くありました。
そこで現れたのが「ISOFIX取付(アイソフィックス)」と呼ばれる方法です。
この方法であれば、金具に差し込むだけで簡単に設置が可能。誤った方法で固定することがないので、チャイルドシートがぐらつかず高い安全性能を発揮します。
ISOFIX対応のチャイルドシートを装着するには、車種の確認が必要!
そんな便利なISOFIX対応のチャイルドシートですが、すべての車に取り付けることができるわけではありません。
取り付けることが可能なのは、後部座席にISOFIX対応の金具を搭載している車種のみです。
なおこの金具は、2012年7月以降に発売されたすべての乗用車に搭載されています。
▶ISOFIXとシートベルトどっちが良い?チャイルドシートの固定方法の違いについて解説していきます!
STEP3:チャイルドシートの回転機能の有無を選ぼう
チャイルドシートを選ぶ上で最後に確認したいのが、回転機能の有無です。
下記の動画を参考にしてもらうと分かり易いかも知れませんが、最近では360度回転するチャイルドシートが多く発売されています。
この回転機能があることによって、お子様の乗り降ろしが非常にスムーズになります。
経験された方は分かると思いますが、買い物袋や旅行鞄を持ちながら赤ちゃんをチャイルドシートに乗せるのはすごく大変です。
しかし回転式チャイルドシートであれば、片手でシートを回転させておけば、あとは乗せるだけ!乗り降ろしが簡単になりますよ!
ただし、通常のチャイルドシートよりもサイズが大きくなっていまうことや、重さがありチャイルドシートの取り外しが大変になるというデメリットがあります。
▶回転式チャイルドシートって必要?メリットやデメリットを徹底的に解説していきます!
▶おすすめの回転式チャイルドシートTOP10を発表!人気モデルから安いモデルまでご紹介。
チャイルドシートを選ぶ上での注意点
ここまでチャイルドシートの選び方について解説をしてきました。ここからは、チャイルドシート選びで失敗しないための注意点について解説をしていきます!
安全基準をクリアしているかを確認する
お子様の安全を守るためにも、購入を検討しているチャイルドシートが、国で定められている安全基準をきちんとクリアしているかを確認するようにしましょう。
現行の安全基準をクリアしているチャイルドシートには、「Eマーク」というマークが添付されています。
このマークはヨーロッパの安全基準「ECE/R44」をクリアしているものだけに与えられています。
大手メーカーのチャイルドシートを新品で購入する際には、必ずEマークは添付されています。しかし、注意したいのは中古のチャイルドシートや知人から譲渡されるチャイルドシートの場合です。
特に2012年7月以前に販売されたチャイルドシートは、以前の安全基準で設計されたものの可能性があります。
しっかりと「Eマーク」が添付されているかを確認し、添付されていない場合は使用するのはやめましょう。
新安全基準「R129(i-Size)」対応モデルも登場
実は「ECE/R44」というヨーロッパの安全基準を更に強化した次世代安全基準「R129(i-Size)」に対応したモデルも最近発売されています。
以前の「ECE/R44」の安全基準の場合、「正面衝突」と「後部衝突」の試験によって、安全性を計っていました。
しかし、「R129(i-Size)」は、「正面衝突」と「後部衝突」に加えて新たに「側面衝突」の試験も実施。これにより高い安全性能を確保しています。
またこの他にも、
- ISOFIXの義務化
- 15か月まで後ろ向き使用の義務化
- 身長基準
など、より厳しい基準を設けることによって安全性が高くなっています。
まだまだ「R129(i-Size)」に対応しているモデルは少ないですが、これからは主流になっていくと考えられています。
チャイルドシートアセスメントも確認しよう
チャイルドシートアセスメントとは、国土交通省と自動車事故対策機構(JNCAP)が平成13年度から行っているチャイルドシートの安全性能を確かめる試験です。
国土交通省と自動車事故対策機構は、自動車アセスメントの一環として、平成13年度から市販のチャイルドシートについて、前面衝突試験と使用性評価試験による評価を行い、その結果をチャイルドシートの安全性能として公表しています。
チャイルドシートアセスメントの目的は、信頼できる安全性能評価を公表して、より安全な製品を選択しやすい環境を整えるとともに、製作者によるより安全な製品の開発を促すことによって、安全なチャイルドシートの普及を促進しようとするものです。
チャイルドシートのご利用の前に、ぜひ「チャイルドシートアセスメント」をご覧ください。(引用:独立自動車事故対策機構HPより)
チャイルドシートアセスメントでは、モデルごとに安全性に関する3つの評価がされています。
①前面衝突試験
乳児と幼児に分けられ、「優」「良」「普」「推奨せず」の4段階で評価がされています。
②使用性評価試験
チャイルドシートの取り付けが正しく行われるように配慮されているかを専門家が判定しています。
③腹部圧迫計測
衝突時に腹部にかかる荷重(腹部合計荷重)を計測しています。
チャイルドシートのサイズや重さを確認しよう
チャイルドシートはモデルごとに「サイズ」「重さ」が異なります。
コンパクトカーや軽自動車をお使いの場合だと、大きめのサイズのチャイルドシートですと、車内がとても窮屈になってしまう可能性があります。
また特に気を付けたいのは、チャイルドシートの重量です。重いチャイルドシートだと、取り付けや取り外しが非常に大変です。
15kg近いモデルもあり、女性一人で脱着を行うのは困難です。車を2台持っているなど、チャイルドシートの脱着を頻繁に行う予定のある場合は出来るだけ軽量なモデルを選びましょう。
理想的なサイズや重さは?
では、実際にチャイルドシートを選ぶ際にはどれくらいのサイズや重さを目安にすればいいのでしょうか?
新生児から使用できるモデルは、サイズが大きく重くなる傾向があります。そのため横幅45cm以下、重さ10kg以下だと比較的軽量なモデルと言えるでしょう。
一方の11歳頃まで使用できるジュニアシートの場合、横幅45cm以下、重さ5kg以下だと軽量モデルと言えます。
車種別チャイルドシート適合表を確認しよう
チャイルドシートはすべての車種に取り付けが行えるわけではありません。
各チャイルドシートのモデルによって、「取付が可能な車種」「取付が不可能な車種」が異なります。
必ずメーカーが出している「車種別チャイルド適合表」を確認するようにしましょう。
まとめ
ここまでチャイルドシートの選び方について解説をしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
チャイルドシートは大切なお子様を守る大事なアイテムです。
記事内でも申し上げましたが、「チャイルドシートを正しく着用しているか」「正しく着用していないか」で事故時の死亡率が大きく異なります。
6歳未満のお子様には必ずチャイルドシートを着用してあげてください。
またチャイルドは種類が様々で選ぶのにも労力を使うかもしれませんが、お子様が安全にそして快適に過ごせるように根気強く選んでいきましょう。
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