枕の臭いの原因とは?
毎日使っていれば当然のように枕は汚れてしまいます。しかし実際に気になるのは、汚れというよりも、枕についてしまう臭いかもしれません。ここではそんな枕の臭いについて対策も含めた解説をしていきます。
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枕についた臭いの原因
枕と言えば毎日使うものであり、当然ながら汚れていきます。すると気がつくのは、その枕から発せられる嫌な臭い。これを何とかしたいと考える方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
奥様や娘さんから言われる「パパの枕クサイ…」この一言は世のお父さんたちにとってかなり強烈な一発であるはずです。ではこの枕から発せられる嫌な臭いというのは一体何が原因になっているのでしょうか。
枕のイヤな臭いは汗のせい?
良く考えられがちなのは、人間がかく汗の臭いですね。人は一晩でコップ一杯ほどの汗をかくと言われています。もちろんすべての汗が枕に吸収されるわけではありませんが、かなりの量ですよね。
枕についたこの汗が嫌な臭いの原因と思うのもの無理はありません。しかし実際には汗というのは無臭です。では何が原因なのかというと…この汗が原因で繁殖する菌が大きな原因となるのです。
雑菌の繁殖が臭いの元
枕から発せされる嫌な臭いの原因は菌であることはすでに書いたとおりです。ここで書いている菌というのは、すべてが悪い菌というわけではありません。常在菌という体に普段からいる菌も含まれています。しかしこれらの菌が汗をエサに繁殖してしまうことが嫌な臭いの元となります。
枕というのはこれらの菌にとっては絶好のエサ場でもあるということになります。つまり汗以外にも雑菌が繁殖する環境やエサがそろっているということです。すでに前述したとおり、汗はその元の一つですが、それ以外にも頭皮についていたフケや皮脂などのも絶好のエサとなります。
枕にはこうした頭皮についていた汚れなどもたくさん落ちることになるので、これらは雑菌の繁殖を促す絶好の環境を作り出すことになるのです。また頭皮に出てくる皮脂というのは、酸化することによって臭いが発生します。これら皮脂が参加したものも、枕にどんどんと付いていくことになるので、枕は使いこむごとに嫌な臭いを溜め込んでいくことになっていってしまうのです。
枕の臭い=加齢臭
枕が臭くなってしまう原因として汗で繁殖する菌の話を紹介しましたが、実はそれ以上にもっとも大きな問題となるのが、「加齢臭」です。枕カバーを洗ったのに一日使った翌日にはもう枕が臭い。そんな方は加齢臭が原因かもしれません。
一般的には40歳前後、早い方ですと30代の後半から出始める加齢臭にはある二つの物質がその臭いの原因となっていると言われているので、それについて簡単に紹介します。
ノネナール
加齢臭の原因物質としてまず挙げられるのが、この「ノネナール」という物質です。これは皮脂腺から分泌される物質で男女ともにあります。この物質は簡単に言えば人間の脂が酸化した臭いです。
特に過酸化脂質と結合してノネナールとなる物質であるパルミトオレイン酸が、若いうちには分泌されないので、ノネナールが作りだされないことから加齢臭と呼ばれるようになっているのです。
ジアセチル
ジアセチルとは、男性化粧品ブランドとして知られるマンダムが、中年の男性特有の臭いの原因として発表した物質です。これはエクリン汗腺から出る汗に含まれる乳酸が皮膚のブドウ球菌に分解されて発生します。
ジアセチル自体は微量であればそこまでイヤな臭いとはならないものの、中鎖脂肪酸と呼ばれる皮脂の臭い成分と結合することによって耐えがたい臭いへと変化し、これが加齢臭の一種として嫌がられる要因となっています。
枕を臭いを強烈にする生活習慣
枕の臭いを直接的に臭くしてしまう原因は上記で紹介したような菌や物質となりますが、それ以外にもあなたの枕を臭くしてしまう要因があります。それが普段の生活習慣です。
枕がイヤな臭いのは、なにも中年の男性だけに限った話ではありません。気をつけなくては、もしかすると若い女性の中にも、枕を臭くしてしまっている方がいるかもしれませんので、ここでしっかり確認しておきましょう。
脂っこい食事
揚げ物や食肉加工品など油を多く使用した食べ物には注意が必要です。これらの食事を摂りすぎることによって皮脂が増えてしまい菌が繁殖しやすい環境が整ってしまいます。
また女性が特に注意してほしいのは、甘いものの摂りすぎです。これによって中性脂肪が増え、皮脂の分泌量が通常よりも増えてしまいます。
お酒の飲みすぎ
これも女性が特に気を付けてほしいことになりますが、肝臓には黄体ホルモンを壊すことによってホルモンバランスを整える役割があるのですが、お酒を飲みすぎることによって肝機能が低下してしまいます。
これによって黄体ホルモンを適切に壊すことができずに皮脂の分泌が必要以上に促進されてしまいます。これがイヤな臭いの原因となる菌を繁殖させることにつながったりするので注意が必要と言えるでしょう。
たばこの吸い過ぎ
タバコを吸うことによって発生する活性酸素。これは頭皮などから分泌される皮脂を酸化させる役割があります。頭皮のイヤな臭いの原因として、皮脂が酸化し分解される際に発生する臭いが挙げられるので、タバコは結果として頭皮からイヤな臭いを発生させる原因となります。
加齢臭の項目でも紹介したとおりですが、人間の脂は酸化されて分解されることでイヤな臭いを発生させます。このことから喫煙習慣がある方は枕の臭いがクサく成りやすいので注意しましょう。
枕の臭いを対策する方法
枕の臭いに対してどのような対策を取るべきか、これを考えた時に第一選択となるのはやはり洗濯となるでしょう。もちろん買い換えるということもありますが、それは最終手段と考えます。
基本的には、毎日の洗濯、少なくとも2日~3日に一度は洗濯をするだけで、枕の臭いに関する悩みはかなり軽減されます。そのためにも、枕カバーはしっかりと利用するようにしましょう。
気になる臭いには浸けおき洗い
枕カバーを洗濯する際に、毎日なり2,3日に一回程度洗濯機に放り込むだけの洗い方では気になる臭いが取れなくなってくることがあります。そんな時に活用したいのが枕カバーの浸けおき洗いです。
ぬるま湯と洗剤を合わせて洗浄液を作り、そこに枕カバーを浸けおき洗いします。シミが出来たり、臭いに関しても特に気になる部分があれば、酸素系漂白剤をその部分に直接付けて揉み込むようにして洗ってから洗浄液に浸けると良いでしょう。
これをすることで枕自体に臭いがつくのを極力防ぎ、外側のカバーを洗濯することで、枕からの嫌な臭いをかなり軽減することにもなるでしょう。しかしそれでも枕自体にどうしても臭いが付いてしまうことももちろんあるでしょう。そうなった場合には、枕自体を洗濯するしかありません。
その場合には、素材ごとによって洗濯の方法が変わってくるので、しっかりとそれに沿った方法で洗濯することが重要となってきます。特に、水洗いができないもの(水洗いに向かない素材)などには注意するようにしましょう。
枕の素材を選んで臭い対策!
枕についた臭いの対策はここまで紹介してきましたが、素材ごとによる臭い対策ということも考えてみましょう。つまり臭いが付きにくかったりする素材を選ぶことも、枕の臭いに対する一つの対策と言えるということです。まずここで臭いが付きにくい素材の特徴として重要なのは、通気性が良いことです。
パイプ、そばがら、ひのき、羽根などは通気性が良い素材と言えるでしょう。これらの素材に関しては天日干しをすることが可能な素材が多いので、天日干しを利用した紫外線による除菌効果も望めるでしょう。パイプ素材のものに関しては水洗いも可能なものが多く、思い切って洗ってしまうことができる点は臭い対策としては優れていると言えるでしょう。