プロ御用達!製図用シャーペンの魅力や特徴を徹底解説
勉強や仕事など筆記が必要となる時にシャーペンは必需品だと思います。そのシャーペンに製図用のものがあることはご存知でしょうか?製図用と言うだけあって、図面などに使うから関係ないと思う方もみえるかもしれません。
しかし、こちらは何も製図でしか使えないわけではありません。実は普段の筆記でも使える便利なシャーペンなのです。こちらでは製図用シャーペンの魅力や特徴をご紹介していきます。
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製図用シャープペンシルって何?
まずはこの製図用シャーペンがなぜできたのかご説明していきましょう。
初めて開発したのはドイツのロットリング社でした。近代建築で有名なドイツらしく、その製図に適した筆記用具として注目を集め、その後各メーカーが製造に乗り出しました。とは言うものの、当時は高価であったのと邪道として扱われていたので、普及しだしたのはかなり後になります。
>>ロットリング(rOtring)のシャープペンシルについて
近年では実際の製図はCADというデータ上のデジタル製図を用いて行うことが多いため、実際の製図で使われることは少なくなっていますが、特に理系の学生や文房具好きな人が書きやすいシャーペンとして使うことが多いアイテムです。
芯は一般的なものと同じ0.3mmや0.5mm、0.7mmを使用用途に合わせて使い分けていますが、2.0mmという鉛筆と同じ太さのものを使うこともあります。
間違えやすいのが製図ペンで、これは製図用の万年筆を指します。名称が似ているので省略してしまうと全く違いうものになりますので気をつけましょう。
一般的なシャープペンシルと製図用の違い
一般的なシャーペンと製図用の違いはもちろん使用用途もそうですが、芯を挟み込む部品の違いにあります。
製図用は一般的に金属製で3つのパーツが芯を挟み込んでいます。一般的なシャーペンはプラスチック製であったりパーツが2つであったりと違いが見られます。
また重心を安定させるため、金属で重心バランスをとってあります。これは線幅が一定になるよう書くためにはペンを垂直に立てなければいけません。そのため低重心設計にすることで描きやすくしてあるの物が多いです。
先端の芯が出る口金が定規に当てやすいように一般のものより長いパイプ状になっているという特徴もあります。定規の厚みを考慮し長めになっているのです。
今では一般的なシャーペンに使われている0.3mmや0.5mmの芯ですが、もともとは製図用に採用されたものです。かつては0.9mmがシャーペンの一般的な芯でしたが、製図用の芯として開発された0.5mmのものが一般のものにも採用され、広く普及することとなりました。
製図用シャープペンシルの魅力
先述しましたが、製図用シャーペンは名称の通り線を主に引く製図の技能作業に特化しています。製図は細かな作図作業が多いため、一般的なシャーペンと違い軸が強いものや壊れにくいものが多く品質も良いのが魅力です。
こちらも一般的な物との違いで説明しましたが、ペン先端部の金属であるガイドパイプが一般的な物よりも長いのが特徴で、定規に当てやすくなっており、快適に正確な線を描くことができるようになっています。
つまり製図用シャーペンは、こと線を引くという作業には無類の書きやすさを誇るのです。先述しましたが、理系の学生は作図やグラフを描くことも多くなるので、まさしく好まれる性能が詰まっています。
それだけではなく、一般のものより重い分、安定してコントロールしやすいのも魅力の1つです。重いと言っても手に馴染みやすく、線以外も書きやすくなっているのも特徴です。
製図用シャープペンシルが向く人
製図用シャーペンを使うのに向いている人は主に以下のような方になります。
- シャーペンを立てて書く人
- 筆圧が弱い人あるいは一般的な筆圧の人
シャーペンは45°程度に持つのが書きやすくなっています。それでもやや立て気味に書く人にとっては製図用のシャーペンの方が書きやすいです。
また製図用シャーペンは一般のものより芯のバリエーションが多いため、筆圧が弱くて薄い字しか書けない人にも合った芯選びができます。
製図用シャープペンシルが向かない人
反対に製図用シャーペンが向かない人もいます。それが以下のような人です。
- ペンを寝かせ目にして書く人
- 筆圧の強すぎる人
- グリップを強く握る人
製図用は寝かせ目に書くと線幅が一定の線が引けないため、必然的に字なども上手く書けません。また筆圧が強すぎる人が使うと、芯が折れてしまいます。もちろん芯は硬さも選べますが、細いものだと筆圧の強さで簡単に折れてしまいます。
グリップを強く握る人も向いていません。製図用はグリップ部分が金属製のものが多く、強く握れば必然的に指に負担がかかります。適度な握りの人ならいいですが、強く握る人は一般的なプラスチック製のものか、グリップが柔らかくなっているものを使ってください。
製図以外の用途
製図用は確かに線を引くのに特化しているので、図画を書くのに向いています。しかし、壊れにくい特性や、細い造りとなっているため視界も広く取れるので、製図以外の用途にも活かせます。ここからは製図以外の用途をご紹介します。
イラストや絵描きに使用する際のメリット
細い正確な線を引けるとなるとイラストや絵描きに使用することはもちろんできます。視界が広く取れるので手元も確認にやすく、下書きもしやすいです。
今はパソコンでペン入れをすることも多いですが、その下書きはまだまだ鉛筆などで行います。細い線で描けた方が消しやすく、ペン入れもしやすいのがメリットとなっています。
勉強に使用する際のメリット
いくらきれいに線など書けるとは言え、勉強には向かないんじゃない?と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
義務教育下の学生はもちろんそうですが、高校生も数学は必ず習います。数学においてグラフや図形を描く機会はあります。何よりも書きやすいものが多いので、それでノートをとることも可能です。正しくシャーペンを持てるのであればスムーズに疲れず書くことができます。
また人気の高いグラフ1000やクルトガと言ったシャーペンを使ってみえる方もいると思います。このシャーペン、実はベースが製図用シャーペンなのです。多少変わってはいるものの製図用を日常で使っているようなものなので、製図用を勉強に使うことも可能なのです。
定番の製図用シャープペンシル厳選3種
さてここまで読んでいただいて、製図用シャーペンを買ってみようかな、と考えてみえる方もいるかもしれません。そのような方に向けて定番とされている製図用シャーペンを3つご紹介させていただきます。
ぺんてる / グラフ1000
現在の価格はコチラ |
ぺんてるから発売されているグラフ1000という製図用シャーペンです。シャープなフォルムとグリップ部分の滑り止めが特徴的で、0.3、0.4、0.5、0.7、0.9mm芯が使える5タイプがあります。
ペン先が不用意に光ることがなく、筆記に集中できるマットプラックの先金の使用で、ゆるんだり外れたとしても常に一定の芯を送り出すことができるノック部機構になっています。
ノック部分には現在入っている芯の硬度を表示できるようになっています。全6種でHB、F、H、2H、3H、Bの芯硬度表示を可能とした窓が搭載されています。
ロットリング / 300
現在の価格はコチラ |
製図用シャーペンの魁、ロットリングの300タイプの製品になります。超軽量でコストパフォーマンスに優れた製図用シャーペンになります。
製図用固定式4mmガイドパイプを内蔵し、樹脂ボディでクリップ脇には硬度表示窓が付いています。芯サイズは0.3、0.5、0.7mmの3タイプが存在します。
>>ロットリング(rOtring)のシャープペンシルについて
ステッドラー / 925
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スラッドラーの925という商品です。製図用の中では最もバリエーションが多く、芯の対応は0.3、0.5、0.7、0.9、1.3、2.0mmの6種類が準備されています。
またボディがシルバー、ブラックのものがあり、さらに側面の硬度表示窓の部分にカラーが設えてあるものもあります。
こちらも2.0mm芯用以外は4mmのロングスリープを採用し、視野を広く確保し、定規に密着しやすくなっています。グリップ部は安定感のある滑り止め加工が施されています。