赤ちゃんを乾燥から守る!加湿器の上手な選び方と使い方
乾燥した部屋は大人でも体に様々な異常を及ぼしますが、子供やましてや赤ちゃんにも影響を及ぼしてしまいます。そうなると加湿器などを使うことになりますが、赤ちゃんが要る時、普通の加湿器を使ってもいいのでしょうか?
あるいはその必要性はどうなのでしょうか。実はあまり知られていませんが、赤ちゃんと加湿器の関係というのはしっかりと知っておく必要があるのです。そこでこちらでは赤ちゃんがいるご家庭の加湿器の上手な選び方と使い方をご紹介します。
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赤ちゃんに加湿器は必要?
まず赤ちゃんに加湿器が必要なのかということです。これについては賛否両論あるようですが、圧倒的に加湿器は必要という声がほとんどです。
確かに赤ちゃんの肌は瑞々しく、大人のそれよりも乾燥に強いような気がします。しかしだからと言って加湿しなくてもいいというわけではないのです。
それだけ瑞々しくても肌の乾燥は起こりますし、赤ちゃんは自分の意思で保湿することはできません。また、まだ抗体が出来ていない赤ちゃんの体は病気に弱いです。せめてもの抵抗力である粘膜も乾燥してしまえば機能は低下してしまいます。
あるいは体に入る前にウイルスの活動を抑えられれればその危険も減りますが、乾燥しているとインフルエンザをはじめ様々な病原菌が活発に活動する恐れが出てきます。
このような状況から赤ちゃんを守るために加湿は必須となるのです。大人でも乾燥しているなと感じるのであれば、赤ちゃんにとっても危険な環境であるということ認識していただくといいです。
赤ちゃんに最適な湿度とは?
では赤ちゃんが生活していく上で最適な湿度とはどれくらいなのでしょうか。実はこれは大人とほとんど変わりません。赤ちゃんに快適かどうかを聞くことはできませんが、体感はほとんど変わらないので、大人が快適と感じる45~60%が快適な湿度となります。
ただし45%だとウイルスはまだ活発に活動しています。これを抑制するためには50%以上でなくてはいけません。そうなると50~60%になるように湿度を調整してあげる必要が出てきます。
加湿器の種類と特徴
それでは続いて加湿器の方に目を向けてみましょう。加湿器には5つの加湿方式があり、それぞれ特徴が違います。それぞれの特徴をまとめたのが以下の表になります。
加湿方式 | メリット | デメリット |
スチーム式 | 蒸気が衛生的 加湿能力が高い |
電気代が高い 吹き出し口が熱くなる 転倒しやすい形状が多い |
気化式 | 電気代が安い 吹き出し口が熱くならない |
定期的に手入れが必要 フィルターに寿命がある 加湿能力がイマイチ |
超音波式 | 小型な形状が多い 低価格な製品が多い 電気代が安い 加湿能力が高い 吹出し口が熱くならない |
衛生面が悪い |
ハイブリッド式 | 吹出し口が熱くならない 運転音が小さい 衛生面に優れる |
通常の加湿器より手入れが面倒 |
ペーパー式 | 無音 触っても安全 電気代が不要 |
加湿能力が低い |
これを元に赤ちゃんがいるご家庭での加湿器選びのポイントを考えていきましょう。
赤ちゃんのいる家庭でも安心な加湿器の選び方
まず第一に赤ちゃんや子供がいるご家庭で重視しなければいけないのが、「安全性」です。ストーブなどもそうですが、冬場に使う暖房器具のいくつかはその温度から火傷などの危険が出てきます。
しかし子供にそれを理解することはなかなか難しく、遊んでいてつい接触してしまうなんてこともあります。そうなると酷い場合は大きな火傷になってしまうこともあります。大人がなかなか目が離せない部分になりますが、四六時中観察しているわけにもいきません。
スチーム式加湿器は火傷に要注意!
そうなると機器そのものが安全であることが前提となります。表からも分かる通り、スチーム式は内部で水を加熱し蒸発させ、熱くなった水蒸気を放出します。そのため噴出口に近づいた場合、その熱さで火傷をしてしまう可能性も出てきます。
転倒しやすいというデメリットも赤ちゃんや子供にとっては危険なポイントになります。倒れてしまうことによって下敷きになってしまう、なんてことも想定できるだけに油断できません。
スチーム方式はダメ、ということではありません。実際加湿能力は他の方式と比べてもかなり高いため有能です。しかし、その危険性を考えるとあまりおすすめできる代物ではないということです。
気化式・超音波式・ペーパー式のデメリット
ではスチーム式以外の加湿器はどうでしょうか?気化式や超音波式は熱を使用していないので噴出される水蒸気は熱くなく、火傷の心配はありません。ただしデメリットを見ていただくとそれぞれ気になる点があります。
まず気化式は加熱をしない分、内部に雑菌やカビが繁殖しやすくなっています。またフィルターの寿命も短いため、かなり短い期間での定期的な手入れをしていかないと雑菌をばら撒くことになり、それが赤ちゃんの体内に入ると非常に危険です。
加湿能力が低いのも気になるところです。加湿をしてウイルスの活動を抑制するのが目的なのに、あまり加湿できないところかかえって菌をばら撒くことになるのでは本末転倒です。
超音波式も同様に、衛生面での不安が出てきます。こちらも気化式ほどではないですが定期的なメンテナンスをしなければ雑菌やカビの繁殖の可能性を免れません。特にどちらにも出てくるカビは、一度繁殖しだすと家の湿度が高いところで発生し胞子を飛ばして増殖します。
このカビの胞子やカビ毒と呼ばれるものは大人にとっても危険な物になります。それが抵抗力の無い赤ちゃんの体内に入ったら...そう考えればかなり気を使う必要があります。
加湿能力が低い点で言えばペーパー加湿器も目的にはそぐわない可能性が高いです。こちらは電気的な物を使用しないので安全ではあるのですが、最大の目的である加湿の能力に不安があるとなると、選ぶ上では如何なものか、という意見になります。
選ぶならハイブリッド式加湿器がおすすめ!
そうなると最後に残るのはハイブリッド式になります。こちらは気化式とスチーム式を組み合わせた加湿方式を持ったものが一般的となっています。スチーム式が含まれているから危険では?と思われる方もみえるかもしれませんが、そこはご安心ください。
スチーム式は湿度が低下してきたときに大幅な加湿が必要と判断された時のみ切り替わり、普段は気化式で加湿をして湿度をコントロールします。そのため使用している時間のほとんどは熱を帯びない水蒸気で加湿しているのです。
また起動している時に1度以上は過熱を行っているので除菌効果もあり、内部で雑菌やカビは繁殖しにくくなっているため衛生面でも安心できます。とは言え全く手入れしなくていいわけではありません。
定期的なメンテナンスは必要となります。ただここで出てくるデメリットが、手入れが面倒という点です。内部構造が複雑となっているので手入れには一苦労することでしょう。しかしそれほど頻繁には行わないので、その意味で大変なのは年数回のメンテナンスだけです。
形状としては転倒しやすいものもありますので、購入時にはそのような点でも気を付ける必要があります。またこれだけ性能が高いので、購入金額も他のものより高いのが気になるところではあります。ただ赤ちゃんの健康と安全を考えるのであれば必要な出費ではないでしょうか。
性能面では高いものが多いので、快適な空間を作り上げるために自動で湿度調整をしてくれるものがほとんどであり、運転さえ始めれば自身で考えて加湿してくれるのは有難いところです。このような点から考えても赤ちゃんがいるご家庭ではハイブリッド式がおすすめとなります。
赤ちゃんのいる家庭におすすめの加湿器:厳選3種
以上の点から赤ちゃんがいるご家庭でも安心して使えるおすすめの加湿器をご紹介してきます。先述ではハイブリッド式をおすすめしましたが、それ以外でも安心して使えるものも含めご紹介させていただきます。
アイリスオーヤマ(IRIS) / 強力ハイブリッド加湿器 SPK-750Z
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こちらは加湿能力が高いハイブリッド式の加湿器になります。イオン発生装置も搭載しており、加湿量と相まってウイルスなどの活動を抑制できる高性能な加湿器です。静音性も高く、適用畳数も広いため余すことなく加湿が出来るのも魅力です。
本体の大きさもコンパクトで、子供の手の届かない場所にも置いておける扱いやすい加湿器ともなっています。
パナソニック(Panasonic) / パナソニック 気化式加湿器 FE-KXL07
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気化式であるため噴出口も熱くならず安全で、チャイルドロック機能や空気を洗浄してくれるパナソニック独自のナノイーも搭載しているので空気を綺麗に保つことができます。
また手入れも簡単にできるので、赤ちゃんがいてもいつも綺麗な水蒸気で加湿することも可能となっています。
シャープ(SHARP) / 加湿空気清浄機 プラズマクラスター搭載 KC-E50W
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空気清浄器と加湿器の両方の機能を持った製品です。プラズマクラスターも搭載しているため室内の空気を常に綺麗に保ちつつ加湿できるのが特徴となります。
赤ちゃんにとってはどのような雑菌、ウイルス共に脅威となり得るのでここまで配慮してくれるとなればまさしく最適な加湿器と言えるでしょう。
赤ちゃんがいる場合の加湿器の使い方
さて、おすすめの加湿器をご覧いただいたろところで使い方についてもご紹介したいと思います。基本的な効果のある置き場所は大人だけで使用する場合と変わりません。そのためこちらでは割愛させていただきますが、関連ページで紹介させていただいているのでそちらをご覧下さい。
では赤ちゃんがいる上での注意点は何でしょうか?
直接水蒸気が当たらない場所
加湿器は水蒸気を出して加湿しているのはご存知のことですが、加湿できるからと言ってその水蒸気を直接浴びるのはかえって危険です。水蒸気が付いた肌は当然ふやけます。特に赤ちゃんの柔肌ではかぶれの原因などになりかねません。
また水分が常に付き続けると、そこから気化熱で体温が奪われていきます。赤ちゃんは多少高温でも体温を高く保つことで体の免疫力を少しでも高めようとしています。体温が奪われるのはかなり体に悪いのです。
また気化熱によって体内の水分も一緒に奪われてしまう可能性もあるので、かえって肌の乾燥を招いてしまうこともあります。このような点から赤ちゃんに水蒸気が直接当たる場所は避けてください。
赤ちゃんの手が触れないところ
これは加湿器に限りませんが、赤ちゃんは何でも触ります。そのため手に届く場所にあるのは危険です。最低でも直接触れられない場所として1m程度の高さの場所に置くようにしてください。
この2点に気を付けて効果のある場所に置くことで、効率よく加湿し乾燥から赤ちゃんを守ることができます。