スチーム式加湿器の消費電力や評判とメリット&デメリット
加湿器の中でも最も一般的に普及しているのがスチーム式という加湿方法になります。構造としては原始的ですが、安全面なども考慮すると、この加湿方式が多く製造させるのは納得です。よく使われるこの方式の利点など皆様はご存知でしょうか?
やはり一番ポピュラーなのであれば使う機会、触れる機会も多くなりますので、その特徴は知っておいた方が何かと便利です。そこでこちらではスチーム式加湿器の消費電力や評判とメリット・デメリットについてご紹介いたします。
スポンサーリンク
スチーム式加湿器とは?
冒頭でもご紹介したようにスチーム式加湿器は、数多く販売される加湿器の中でも最も多くの製品に搭載されている加湿方式になります。仕組みについては後述しますが、原始的ながらも確かな効果と安全性が認められている方式です。
またファンを搭載しているスチーム式はスチームファン式加湿器とも呼称されます。
スチーム式加湿器の仕組み
スチーム式は内蔵された電熱装置が水を加熱、蒸発させて外部へ放出し加湿するシステムになっています。一般的に加熱された蒸気は空気中を上昇していくため、降下しやすい水蒸気を室内全体に広げることが可能となっています。
スチーム式加湿器の魅力や特徴
この加湿器の大きな魅力はやはりこの加湿方式にあります。先述通り加熱しているので水蒸気自体の温度も高く、上部へと昇っていきます。そのためエアコンやサーキュレーターなど空気を循環させるものと併用すれば、非常に効率よく部屋全体を加湿することができます。
これは他の加湿方式と比べても随一で、この加湿能力はトップと言っても過言ではありません。また加湿器は冬場使うことが多いですが、加熱された水蒸気なので部屋の温度自体も上がりやすくなっています。
加熱のメリットはそれだけではなく、電熱装置は100℃以上の温度で加熱沸騰をするため、水を煮沸消毒してくれます。そのため雑菌を含まない綺麗な蒸気で加湿することが可能となっています。
安全性が高いのはこれが理由です。そのため病院などの空調設備の設計方針にもスチーム式が組み込まれるほど殺菌能力は高いことが認められています。
他の加湿器だと加湿器病なる病気になることもあります。これは加湿器内部で繁殖した雑菌やカビが原因となるのですが、スチーム式ではこの可能性がかなり低くなります。
もちろん手入れなどを行っていないと感染する可能性はあるため絶対ないとは言えませんが、それでも可能性はかなり低いのがメリットとなっています。
スチーム式加湿器のデメリット
加湿方式 | メリット | デメリット |
スチーム式 | 蒸気が衛生的 加湿能力が高い |
電気代が高い 吹き出し口が熱くなる 転倒しやすい形状が多い |
気化式 | 電気代が安い 吹き出し口が熱くならない |
定期的に手入れが必要 フィルターに寿命がある 加湿能力がイマイチ |
超音波式 | 小型な形状が多い 低価格な製品が多い 電気代が安い 加湿能力が高い 吹出し口が熱くならない |
衛生面が悪い |
ハイブリッド式 | 吹出し口が熱くならない 運転音が小さい 衛生面に優れる |
通常の加湿器より手入れが面倒 |
ペーパー式 | 無音 触っても安全 電気代が不要 |
加湿能力が低い |
スチーム式のデメリットはその消費電力の量と、使用時の注意にあります。消費電力についての詳しい数値は後述しますが電熱装置を100℃以上にしなければならないため、かなりの電力を消費します。
そのため他の加湿方式と比較しても消費電力量は多く、電気料金も高くなってしまいます。
またこの加熱方式によって水蒸気が熱くなっていることは分かっていただけたと思いますが、この高温の蒸気はデメリットにもなります。加熱によって噴出されたばかりの蒸気は非常に高温です。そのため放出口の近くの蒸気に触れれば火傷する恐れもあります。
近くに置いてある場合、あるいは近くを通る場合は気を付ける必要が出てきます。
また加湿能力は高いのですが、湿度制御がされていない場合、無制限に水蒸気を出し加湿しすぎることもあります。それにより壁や窓などに結露が出来、そこにカビが発生してしまうこともあります。購入の際には、湿度検知可能な自動湿度調整機能を持っているものを選ぶのが安全となります。
常に加熱しているので、水垢が固形の硬い物質になってしまうのも厄介です。水垢の付着は熱効率の悪化となり、加湿能力の減少や異常発熱、電気代の増加に繋がってきますので、定期的な清掃を心がけてください。
清掃の方法についてはこちらのサイトの関連ページに記載してあるので、清掃するタイミングも含めて一度目を通しておくといいです。
スチーム式加湿器の電気代
加湿方式 | 参考消費電力 | 電気料金 (24円/kWh) |
スチーム式 | 300W~500W | 1時間あたり約7円 (※300Wの場合) |
超音波式 | 20W~50W | 1時間あたり約0.7円 (※30Wの場合) |
気化式 | 5W~30W | 1時間あたり約0.2円 (※8Wの場合) |
ハイブリッド式 | 150W~200W | 1時間あたり約5円 (※200Wの場合) |
※ブランドや機種によって消費電力に差がありますのでご注意ください。
それでは具体的に消費電力と電気代の話に移りましょう。上記の表は4つの加湿方式を比べたものとなります。ご覧のとおり、スチーム式は他の3つの加湿方式と比べても最も消費電力が高い方式となっています。
そのおかげで1時間使用しただけで7円と、電気料金でもトップになっています。1時間であればそれほど感じないかもしれませんが、丸1日つけていた場合は168円にもなってしまいます。
消費電力だけ考えるとかなり効率の悪い製品となってしまいますが、その分安全だと考えれば納得もいくかもしれません。
スチーム式加湿器の口コミや評判
使ってみえる方が他の評判は良く、多くの方がスチーム式加湿器に満足されていました。やはり加湿効率がいいのは実感しやすいようで、冬場でもつけておけば乾燥知らずのようです。
またエアコンなどと組み合わせればカタログスペックよりも広い範囲の加湿も可能だったようです。電気料金が高くなるという話をさせていただきましたが、実際家電はそれだけを使っているわけではないので、それに気づく方はあまりいなかったようです。
しかし一部の方は加湿器を使うことで電気料金が高くなったことに気付いたようです。ただ機能には満足されているようで、それそのものを不満に思う方はあまりいないようです。
スチーム式加湿器はどんな人におすすめ?
この殺菌能力や加湿能力から、まず抵抗力の低い新生児やお年寄りがみえるご家庭におすすめです。やはり効率よく加湿し、なおかつ加湿器病の感染確率が非常に低いことからくる安全性は、病気に弱い方々にはありがたい性能になります。
ただ使用の際には火傷しないように、新生児の手の届かないようにする工夫や、お年寄りの転倒による横転などを防止する必要性が出てきます。
またオフィスや学校などで使う場合にもスチーム式がおすすめです。加湿能力が高いため広い空間の加湿が可能となっているのは大きいです。また人が多く集まりやすい場所なので、感染症などの拡大防止のためにも、殺菌能力があり加湿能力の高い性能は必要不可欠です。
スチーム式加湿器で人気の定番機種3選
それではここからスチーム式加湿器の人気定番機種3選をご紹介していきます。ここまで読まれた上で、スチーム式をご購入を検討の方はこちらを参考にしていただくといいかもしれません。
象印(ZOJIRUSHI) / EE-RL50
現在の価格はコチラ |
魔法瓶で有名な象印のスチーム加湿器になります。タンク容量はそれほど大きくなく一般的ですが、スチーム式の特徴である高い加湿量が持ち味の加湿器になります。
そのため大抵の家庭のリビングの広さであれば十分に加湿できる能力を持っています。その他にも自動運転やタイマー機能、チャイルドロックなども搭載しており高性能な製品となっています。
形状は象印よろしくポットのような形です。価格帯もスチーム加湿器の中では、この性能の割にお求めやすい価格となっておりスチーム式を購入される方々の中では人気の製品となっています。
三菱重工(MITSUBISHI) / roomist SHE35MD
現在の価格はコチラ |
三菱重工が製造販売するスチーム式加湿器です。タンク容量や加湿量と適用畳数は上記の象印製に劣るものの、その他の機能などは同性能のものとなっています。また三菱重工製は消費電力もかなり少ないのが特徴です。
モニターや操作性も扱いやすく価格もより安いのが人気の理由となっています。電気代も安くコストパフォーマンスとしても良い製品となっているのでおすすめのスチーム式加湿器です。
山善(YAMAZEN) / KS-A25
現在の価格はコチラ |
こちらは山善のスチーム式加湿器です。加湿性能としてはスチーム式にしては標準の性能ですが、加湿量が360ml/hとやや高めなのでスピード加湿は可能です。
アロマオイルが使用できるので、加湿をしながらアロマを楽しむことは可能です。また性能はあまり高くないものの、その分だけ価格は安く手に入れやすいためこちらも人気製品の1つとなっています。