中華包丁の魅力や特徴と扱い方
中国4000年の食文化を支えてきた中華包丁。中華包丁1つで繊細な千切りから、肉の骨を叩き切ったり、ハンマーの様に食材を潰すこともできます。
そんな万能な中華包丁の特徴や種類、持ち方などの使い方についてご説明します。
スポンサーリンク
中華包丁とは?
中華包丁とは中華料理に使われる包丁です。中華包丁と言えば大きな長方形の包丁というイメージが強いですが、魚料理の多い上海型中華包丁は魚を下すために先端が尖っており、三角形の中華包丁です
中華包丁を和包丁で例えると、「菜切り包丁の四角い形」、「出刃包丁の重さと頑丈さ」、「三徳包丁の万能さ」を組み合わせた包丁と言えます。上海型中華包丁のように、地域によって形状や機能が少し違いますが、おおむね同じような形をしています。
中華包丁はどんな用途にも対応できる万能な包丁である点が特徴です。繊細な野菜の千切りから、鉈の様に肉の骨を叩き切ることも可能ですし、刃を返してハンマーの様に食材をつぶすことも可能です。
しかし、その万能性と引き換えに中華包丁は重く、扱いが難しい包丁であり、扱いを誤ると指を切り落としてしまう危険性もあります。
中華包丁の種類
中華包丁は、三角形の上海型中華包丁の様に地域によって多少異なりますが、基本的には長方形の形をしている包丁です。そんな長方形の中華包丁は大きく3つの種類に分けられています。
この分類の基準は「刃の厚さ」です。刃の厚さによって中華包丁は「薄刃(薄口)」「中厚刃(中厚口)」「厚刃(厚口)」の3種類に分類されます。それぞれの特徴を以下に記載しますので、参考にしてみて下さい。
- 薄刃・・柔らかい肉や野菜に適した中華包丁。家庭用におすすめです。
- 中厚刃・・万能型の中華包丁。魚や鳥の骨くらいなら叩き切れます。
- 厚刃・・硬い物を叩き切るのに適した中華包丁。プロ向け。
中華包丁の用途
中華包丁と 際切り包丁や刺身包丁などの和包丁との最も大きな違いは、中華包丁は「重さの衝撃で切る」という点です。それゆえ、中華包丁は和包丁と比べてかなり重く出来ています。
中国では日本の様にスライスされたお肉も売られていますが、大きな塊でお肉を買うことの方が多く、骨を切る為にある程度の大きさと重さのある包丁が必要となります。
また、中華包丁は1本で様々な食材の様々な調理に対応する万能性も有しています。肉・魚・野菜はもちろん、刃先で細切りや根元で芽を取るなど細やかな調理も可能としています。
このように中華包丁は高い万能性を有した包丁ですが、重くて扱いづらく、扱いにコツがいるというデメリットもあります。
中華包丁の特徴と使い方
中華包丁については上述した通りですが、特徴を分かりやすくするために中華包丁のメリットとデメリットを以下にまとめましたので、参考にしてみて下さい。
中華包丁のメリット
- 万能。中華包丁1本で大抵の調理が出来る。
- 幅があるので、食材を乗せて運べる。
- 重みがあるので、楽に切れる。
- 食材を選ばずに切れる。
中華包丁のデメリット
- 重くて扱いにくい。
- 失敗すると指もスパッと切れる。
- 頑丈なまな板が必要。
- 使いこなすのにコツが要る。
- 切れない刃だと、力が必要になる。
- 研ぐのにも慣れが必要。
中華包丁の弱点
中華包丁のメリットとデメリットは上記の通りです。中華包丁は万能性が高いので、1本あれば大抵の調理は賄えます。しかし、全ての調理においてベストの包丁という訳ではありません。
例えば、ジャガイモやリンゴの皮剥きなどです。大きくて重い中華包丁でもジャガイモやリンゴの皮は剥けますが、非常に剥き難いことは想像できると思います。皮剥きであればペティナイフの方がはるかに剥きやすいです。
中華包丁は何でも出来る万能な包丁ですが、調理によっては別の包丁に変えた方が良いということは覚えておいてください。
中華包丁のもちかた
中華包丁の持ち方についてご説明します。中華包丁の持ち方は、洋包丁や出刃包丁と同様に「押さえ型」という持ち方がおすすめです。「押さえ型」は力が入りやすく、筋のある食材や繊維のある食材を切ることに適しています。
持ち方は、親指・中指・薬指・小指の4本でツカの部分を握り、人差し指を刃の側面に添えるようにして持ちます。例えるなら、卓球のシェイクハンドと同じような持ち方です。