カビや黒ずみ汚れに!木製まな板のお手入れ方法と注意点
購入したばかりの木製まな板は、とてもキレイで使いやすく、やっぱり木製まな板はいいなと感じますが、お手入れをきちんと行っていかないと汚れが蓄積してしまいます。
木製まな板は、日々の使用方法の注意点を守りながらお手入れするポイントさえ押させておけば、購入したばかりのキレイな状態を維持することができるんです。そこで汚れやカビに強くキレイな木製まな板を維持する方法を伝授したいと思います。
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木製まな板のお手入れの必要性
木製まな板を大切に使いたいと思っても、気がついたら黒ずみができてしまったり、カビが発生してしまったりすることは珍しいことではありません。また、使用後のまな板の取り扱いによっては、まな板に歪みが発生し、反りが出てしまったり、ひび割れや亀裂といった状態に陥ってしまうこともありますよね。
木製まな板ならではの黒ずみやカビなどはどうして発生してしまうのか、木製まな板のお手入れ方法の前にその理由を知ることで、どのようにお手入れしていくべきなのかが理解できると思いますので解説していきます。
- 黒ずみやカビが発生
- まな板に「反り」が発生
- ひび割れや亀裂が発生
木製まな板を使っていくと、少しずつ黒ずんだ部分が出てきませんか?この黒ずみは、ただ汚れが付着してしまっているのではなく「黒カビ」が発生してしまっている状態なんです。まな板は、包丁を使用するので知らず知らずのうちに小さな傷ができてしまいます。
その目には見えない小さな傷の部分に食材の破片などが入り込みカビが発生してしまうのです。最初は気にならない程度の小さなキズやカビも日を追うごとに黒ずみに変化し、気がついた時にはまな板のあちこちに黒ずみができてしまっていることも少なくありません。
また、木製まな板は、使用する度に水分を含むので想像以上に水分が影響を与えてしまっています。まな板は、使用した後の保管方法によって反りが発生してしまうことが多いです。この反りが起こる原因は、まな板を乾燥させる時の置き方や場所によって起こります。
水を含んだまな板を早く乾かしてしまいたいと、温度の高い場所に置いて急激に乾燥させるなど温度変化の激しいところに置いたり、乾燥させる時に不安定な場所に置いてしまうと反りが発生してしまいます。
木製まな板は、反りと同じく、ひび割れや亀裂を発生させてしまうことも珍しくありません。この現象は、反りを起こす原因と同じく、使い終わって濡れている状態のまな板を急いで乾かす時に急に温度の高い場所に置いて乾かしたり、乾燥しすぎる環境の中に無造作に放置してしまうことで起こります。
ひび割れや亀裂の発生は、木製まな板を使用した後の乾燥の仕方や保管方法によって予防することができるので、正しい知識さえあれば難しいことではありません。
お手入れをするべきタイミングは?
木製まな板は、どのタイミングでお手入れするようにすればいつもキレイな状態を維持することができるのでしょうか。そのタイミングは、まな板を使い終わるごとに毎日しっかりお手入れするというのが基本となります。毎日お手入れしなくちゃいけないなら大変と思うかもしれませんが、難しいことはありません。
食器を使い終わったら洗うのと同じく、木製まな板も使い終わったらキレイに食器用洗剤で洗ってすすぎます。生肉や生魚などを処理した場合は、洗剤でキレイに洗った後に、熱湯をかけるだけで殺菌することができます。
洗ったり殺菌した後は、水分を拭き取り、まな板は立てかけた状態で乾燥させます。まな板のメンテナンスとしては、半年~1年ごとに、まな板の表面を削ると長く愛用することができます。
木製のまな板ってどれくらい使える?
木製まな板は、しっかりとしたお手入れを行って使っていくと、6年~7年はキレイな状態を維持したまま使用することができます。毎日のお手入れはもちろんですが、半年~1年ごとに表面を削るなどのメンテナンスを定期的に行っている人だと10年以上同じ木製のまな板を使用している人もいます。
お手入れ次第で本当に長く使い続けることができるものと言えます。もちろん、一生ものという訳にはいきませんが、毎日のお手入れさえきちんと行えば清潔な状態を維持したまま、いつも気持ちよく使い続けることができます。
日常のお手入れ方法のポイント
日常のまな板のお手入れ方法の最大のポイントは、カビをいかに発生させないかのカビ対策です。カビが好む環境を作らないことを意識して使うようにしましょう。
野菜や果物などをカットする程度の場合は、食器用洗剤で洗い流すだけで充分ですが、肉や魚などに使用した場合は、食器用洗剤で洗い流した後、熱湯をかけて除菌を行うことで清潔に維持することができます。
この使った後に洗い流す、熱湯消毒を行うという以外にも注意することでまな板を清潔に長く使うことができるようになるポイントがあります。
使用前に水に濡らす
木製まな板は、使用前に水に濡らして余分な水分を拭きとってから使用するようにすると、まな板を傷めることなく使用することができます。また、食材によっては臭いが気になってしまうこともありますが、そんな時もまな板を使う前に水に濡らすようにすると臭いがまな板につくことがないので安心です。
使用後はしっかり乾燥させる
木製のまな板は、洗った後に余分な水分を清潔なふきんで拭き取り、その後はまな板立てなどに立てかけてしっかりと乾燥させます。乾燥する場合は、自然乾燥できるような環境に置くことが大切です。
急激に乾いてしまうような場所に置いたり、気温の変化の激しいところや直射日光の当たる場所に置かずに乾燥させることでカビや反りなどの防止になります。
食洗機の使用はNG
食器などはキレイに洗い除菌もすることができる食洗機がとても使いやすくて人気ですが、木製まな板に食洗機の使用は良くありません。木製まな板の中には、食洗機対応のものもありますが、そうではない一般的な木製まな板の場合は、食洗機で洗浄されている時間、常に水にさらされてしまいたっぷりの水を含んでしまいます。
また、洗浄後は高温での乾燥が始まるため、木製まな板にとっては過酷な状況に陥ってしまい、まな板が歪んだりひび割れる原因となってしまうので食洗機の使用はやめましょう。
生魚や生肉をカットした後
生魚や生肉を木製まな板を使ってカットした場合のまな板のお手入れ方法は、まず食器用洗剤を使用して食器を洗うのと同じように洗います。さらに生魚や生肉なので、より慎重にキレイにお手入れする方法について説明します。
タワシで擦り洗い
食器用洗剤を使ってまな板を洗った後、さらにタワシを使ってしっかり擦って汚れを落とします。タワシを使う時は、まな板の木の目に沿ってタワシを使うようにすると木の細かい目の中に生魚や生肉を残すことなくしっかり取り除くことができます。
汚れをしっかり落とした後は、熱湯をかけて消毒します。汚れを落とす前に、熱湯をかけてしまうと、生魚や生肉に含まれているタンパク質が固まってしまうので熱湯消毒するタイミングを間違えないようにしましょう。
まな板は、食材によって使いわけるようにすることが大切です。特に野菜や果物類と生肉、生魚のまな板は使い分けた方が衛生面を考えると間違いありませんが、何枚ものまな板を使うのは面倒という場合は、まな板の表裏で使い分けるようにすると良いです。
黒ずみやカビが気になる場合
木製まな板は、どんなにキレイにお手入れしていても月日が経過することで、黒ずみやカビがどうしても気になってしまい、不衛生になりがちです。
木製まな板の黒ずみやカビが気になる場合は、熱湯消毒や塩や重曹、クレンザーなどを使用して軽いものなら落とすことが充分可能ですが、それ以外にもヤスリやサンドペーパーを使用して黒ずみやカビを削り取ってしまうことができるのも、木製まな板ならではのお手入れ方法と言えます。
黒ずみやカビが現れてしまったら、新しいまな板が欲しくなってしまいますが、その前に木製まな板だからこそできるお手入れがあるので、新しいまな板を新調する前に実践してみてはどうでしょう。
熱湯消毒
木製まな板のお手入れ方法のひとつに熱湯消毒があります。熱湯消毒を行うことでまな板には、消毒と殺菌作用があるのでお手入れ後、清潔に使うことができるようになります。
熱湯消毒の方法
使用後のまな板を食器用洗剤でキレイに洗い、水で洗剤成分をキレイに洗い流していきます。その後、熱湯をまな板全体にかかるように回しかけて殺菌消毒を行います。
まな板は、水洗いするだけよりも、熱湯をかけることで乾きやすくさせることができるので、早く自然に乾燥させたいという時にはとても有効です。
毎回、熱湯消毒を行う必要はありませんが、肉や魚などなま物を使用した時には、熱湯消毒する習慣をつけるようにしましょう。
熱湯消毒の注意点
ただし、肉や魚などのなま物を使用した場合、直ちに熱湯をかけた方がより早く消毒できると思うかもしれませんが、それは間違いで、まずは食器用洗剤などを使ってしっかりと汚れを落とした後の仕上げで熱湯をかけるようにしましょう。
汚れを落とす前に熱湯をかけてしまうと、なま物から出るタンパク質がまな板についたままの状態になり汚れを落としづらくしてしまうので、洗う手順を間違えないようにしましょう。
塩や重曹を使用
塩や重曹を使用して木製まな板をお手入れすることもできます。特に肉や魚などの生臭いものを使用した場合や、油っぽいものを使用した場合、塩や重曹を使ってタワシでゴシゴシと洗うと本当にキレイに落とすことができます。
塩や重曹を使用する場合の注意点は、お湯ではなく水を使用して洗い流すということです。魚や肉にあるタンパク質は、性質上、お湯に触れることで固まってしまい落としにくくなるだけじゃなく、雑菌を繁殖させてしまうとも言われているので注意が必要です。
塩や重曹を使用したお手入れ方法
まずまな板全体を水で濡らします。次に塩や重曹を振りかけ、タワシや固めのスポンジを使用してゴシゴシと手早く洗います。その後水で洗い流して終了です。
塩や重曹を使用する時の注意点
重曹は、変色することがたまにあるようなので、重曹を使用する場合は、できるだけ素早く使用し、キレイに洗い流すことが大切です。もちろん、塩で洗う場合も素早く洗い流し、その後しっかり乾燥させるようにしましょう。
クレンザーを使用
クレンザーは一見、木製のまな板に使用するのは良くないのでは?と思いがちですが、クレンザーを使用しても全く問題ありません。
クレンザーの洗剤成分が木製のまな板に浸透して嫌だという人も中にはいますが、長時間クレンザーに浸すようなことがなければ問題ありませんので、それほど神経質になる必要はないと思います。
クレンザーを使用したお手入れ方法
洗い方は、塩や重曹、食器用洗剤の洗い方と同じで、濡らしたまな板にタワシや固めのスポンジとクレンザーでゴシゴシと洗います。その後しっかり水洗いして、しっかり乾かせば大丈夫です。
クレンザーを使用する時の注意点
クレンザーの種類によっては研磨効果もあるので、小さな黒ずみやカビなどがある時にはクレンザーで一気に落とした方が確実です。
ヤスリやサンドペーパーを使用
木製のまな板のお手入れは、食器用洗剤で洗ったり、クレンザーや粗塩、重曹などでゴシゴシと洗うなど用途に合わせてお手入れ方法を変えながらキレイな状態を維持させることができます。
しかし、それでも使い続けていくうちに黒ずみやカビは少しずつ現れてきてしまうものです。黒ずみやカビが気になってきたら、ヤスリやサンドペーパーなどを使用して、定期的なメンテナンスを行うようにすると、同じ木製まな板をキレイな状態で使い続けることができます。
木製のまな板は、購入したメーカーでメンテナンスとしてカンナなどを使用して削り直しをしてくれるところもあるので、そのようなメンテナンスがある場合は、2~3年に一度の周期で削り直しをしてもらうと新品同様でまた使うことができるようになります。
ヤスリやサンドペーパーを使用したお手入れ方法
サンドーペーパーは、100~150番のものでまずは黒ずみやカビを落とした後、240番を使って表面を滑らかな状態に仕上げるようにすると良いです。
ヤスリやサンドペーパーを使用する時の注意点
黒ずみやカビが気になったタイミングで行うのはもちろんですが、半年や1年など定期的なメンテナンスとして行っておくと、深刻な黒ずみやカビを発生させることなく同じまな板を長く使うことができます。
まな板の「反り」が気になる場合
木製のまな板は、丁寧にお手入れしていても反りが起こってしまう時があります。もしも反りが起こってしまってもすぐに諦めずに、いくつかの対処方法があるので実践してみましょう。
まず、なんとなくまな板が安定しないという場合は、まな板を両面しっかり濡らして、乾かす時に日光の当たらない場所で立てかけて乾かすだけで改善します。
反りがひどい時には、凹んでいる部分側に濡れているふきんなどをあて、反対側を日光に当てるようにすると元に戻ります。それでも反りが戻らないという場合は、反りが出ている部分をサンドペーパーやカンナなどで削ってみるのもひとつの方法です。
お手入れの際の注意点
木製まな板を使用する場合のお手入れ方法を解説してきましたが、まな板のお手入れといえば漂白剤の使用や、日光消毒、食洗機の使用などどれも殺菌効果があって、木製まな板にも効果抜群と思ってしまいそうです。
しかしそのどれもが、木製まな板のお手入れ方法としては良くない方法なのです。これらの3つのお手入れ方法がなぜ良くないのか、その理由について詳しく説明していきたいと思います。
漂白剤の使用はNG
漂白剤の使用が木製まな板にNGなのは、漂白剤の成分がまな板に滲み込んでしまうからです。
まな板に滲み込んでしまった漂白剤の成分は、しっかりと洗い流して乾燥させたとしても、まな板の上やまな板の奥深くに浸透してしまった状態となります。
そのような状態のまな板は、使うたびに漂白剤の成分を食材へと浸透させ、私達の体の中に取り込んでしまいます。洗剤成分が体の中に入ってしまうというのは、健康面を考えると良くないことだということがわかりますね。
食洗機の使用はNG
食洗機は今多くの家庭でも取り入れているのではないでしょうか。食洗機を使えば、食器は手洗いよりもキレイでピカピカになり除菌効果もあってまな板にも良いように感じますが、木製まな板の場合は良いことはありません。
食洗機を使用することでまな板は、長時間水に浸した状態であること、高温で一気に乾燥するという食洗機の最大の特徴が、木製まな板にとっては一番良くないことなのです。
長時間水に浸すことは、例え洗浄している状態でも木の奥深くまで洗剤や水分が入り込んでしまうため、カビや黒ずみの原因となり、高温での乾燥は、ひび割れや反りの原因となりまな板そのものを痛めてしまうのでオススメできません。
日光消毒はNG
木製まな板のお手入れ方法として、日光消毒はまな板の反りの原因となってしまうため良くありません。木製まな板を使い続けるうちに反りが起きてしまった時の解消方法のひとつとして、一時的に日光にまな板を当てるという方法はありますが、それ以外で日常的に日光消毒を行うことは良いことではありません。
木製まな板は、通常しっかり洗った後の消毒には熱湯消毒を行い、その後乾いたふきんで水分を拭きとった後に立てかけて自然乾燥することで、まな板全体を同じスピードで乾燥させることができ衛生的な状態を維持させることができます。
一方、日光消毒の場合は、日光が当たっている部分だけに効果があり、当たっていない部分は逆に不衛生となるため逆効果となってしまいます。