ゲルインクのボールペンの特徴
ゲルインクボールペンと言えば、油性インク、水性インクの後に出てきた新しい種類であり、一言で行ってしまえば、油性ボールペンと水性ボールペンのいいとこ取りをしたようなタイプのボールペンです。
ここでは、そんな水性ボールペンにとって代わったゲルインクボールペンについて紹介していきます。
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ゲルインクのメリット
ゲルインクが初めて開発したのは日本のサクラクレパスという会社です。クレパスと言えば同社が発売した大ヒット商品であり聞いたことのある方も多いでしょう。
画材道具の開発が特徴の会社で、国内でも有数の文具メーカーとなっています。そのサクラクレパスが1982年に、発表したのがこのゲルインクボールペンです。
これをきっかけに国内メーカーでは一気にゲルインクボールペンの開発競争が激化し多くの商品が発表されてきました。
その最大のメリットは水性ボールペンと、油性ボールペンの長所、その両方を兼ね備えた良いとこ取りのボールペンだという点で間違いないでしょう。
水性ボールペンのようななめらかな書き味と油性ボールペンの耐水性を兼ね備えています。
ゲルインクボールペンは非常に軽やかな筆記感であるにも関わらず、書いたそばから手についたり紙をにじませて汚してしまうようなこともありません。
さらに発色も非常によく、カラーバリエーションも、豊富に展開が可能となっています。
ゲルインクの特徴というのは、インクの粘度が変化するという点です。
リフィル内部ではゲル状であるが、筆跡を開始しゲルインクボールペンのボール部分回転を始めると、ゲル状だったインクが粘度の低い状態に変化します。
これによってボール部分の隙間からインクが出てきます。そしてボールペンから出たインクは、紙など書かれたものに付着すると再度ゲル状に変化。
つまり再びリフィル内にあったように高粘度の物質にもどることによって、滲みにくくする性質へと変化します。
このように粘度が高く、書き味がなめらかでなかった点はゾル状に変化することで解決し、粘度が低くいために滲みやすく裏抜けしやすかった問題も解決したのがゲルインクボールペンなのです。
ゲルインクボールペンの登場によってボールペン市場は一気に変化し、ゲルインクボールの出荷数は油性ボールペンとそれまでの水性ボールペンの出荷数を一気に抜きました。
これら様々なメリットを持ったゲルインクは海外でも、非常に高い評価を得ることとなっていきます。
ゲルインクのデメリット
一見完璧に見えるゲルインクボールペンにもデメリットがありました。それが、インクの減りの早さです。さらに、使用しているゲルインクボールペンの質や、環境によってはインクが減ってきた時の発色が突然悪くなる場合もあります。
インクの減りに関しては、受験前などに大量に使う時期には数日という場合もあり、勉強や仕事において常に使う必要がある方などはある程度ストックを常に持っておく必要があるでしょう。
染料ゲルインクボールペンの特徴
ゲルインクボールペンに使われる染料インクの特徴はインクの発色がきれいで多くの種類の色があるという点でしょう。また、染料という着色特徴から、先端の細いゲルインクボールペンでも対応ができます。
ただしゲルインクボールペンの強みであるはずの耐水性に難があります。書いた直後などは特に、乾いていない時には滲みやすさは残ります。どちらかというと水性ボールペンの利点に特化しているのが、染料インクによるゲルインクボールペンの特徴といえるでしょう。
顔料ゲルインクボールペンの特徴
顔料インクによるゲルインクボールペンの特徴といえば、ボールペンで使われるインクの中で最も耐久性に優れているという点です。経年劣化に強いため、書いた文章を長期間保存するのに向いていると言えます。
ただし、油性よりも若干乾きにくく汚れる可能性があることに加え、水性インクにくらべてインクの詰まりが起きやすいという点が欠点として挙げられます。とにかく長い時間残しておきたいという時には顔料インクによるゲルインクボールペンの方が良いと言えます。