災害に備える水や飲料の選び方
ヒトが生きていく上で必要不可欠な水。それは災害時などの非常においても変わりありません。私たちが災害に備えて用意しておかなければならない水の量をご存知ですか?ヒトが一日に必要な水の量は?
ここでは災害時に備えておくべき飲料水の量と、選び方。水の確保に必要な防災グッズの選び方についてご説明します。
スポンサーリンク
災害時に必要な水や飲料水の量は?
ヒトは1日に3リットルの飲み水が必要と言われています。一般的な防災グッズには、飲料水を3日分は用意しておくことを推奨しています。
これに則ると、4人家族の3日分で36リットル、2リットルのペットボトルで18本が必要な計算となります。
この量の水を災害時に持ち運ぶことは非常に大変であり、現実的ではありません。また、避難場所に行けば水を貰えるから飲料水の用意は必要ないと考えている人も多いのではないでしょうか?
そこで災害時に必要な飲料水などの水の量の求め方をご紹介します。
必要な水の量は、自宅と避難場所の距離によって決まる
災害時に必要な水の量を計算するときに最も重要なのは、自宅と避難場所との距離と環境です。
特に地滑りなどで外部と寸断されるリスクのある山間部などの地域は、物理的に避難所に行けなかったり、避難所自体が外部と寸断されて補給が経たれる危険性があります。
このように外部からの補給が経たれる可能性のある地域に住んでいるのであれば、最低でも3日は自力で凌げる量の飲料水を用意しておく必要があります。
この時に必要な水の量は、上述した通り1人につき9リットルは確保しておきましょう。被災時にすぐに持ち出す一次防災カバンに、この水をすべて入れておくことは現実的ではないので少しにとどめておき、少し落ち着いてから持ち出す二次防災カバンに残りの水を入れておきましょう。
比較的自宅の近所に避難所がある方は、ここまでの水を用意しておく必要はありません。水の正確な必要量を計算するには、その避難所の水の備蓄量と供給体制を自治体などに問い合わせておく必要があります。
避難所に水の補給が届くまでの時間
避難場所にたどり着いても、すぐに飲料水が手に入るとは限りません。避難所には飲料水や食料の備蓄がある場合がほとんどですが、備蓄が無事か分かりませんし、すぐに配給されるかも分かりません。
避難所に物資の補給が開始されるまでの時間が24時間と言われていますので、丸一日は自力で凌げる量の飲料水を用意しておくと安心です。
地域の指定避難所であれば、飲料水の補給に関して24時間以内には何らかの目途が立てられることが多いです。
考えにくいですが、地域指定避難場所が何らかの理由で使えない場合は、拠点避難場所までの移動が必要になります。
最悪を想定して飲料水を確保しておきたい方は、そこまでの徒歩移動を考慮して水を備蓄しておくと良いでしょう。
水確保の為に準備したい防災グッズの選び方
水は人間が生きていく上で必要不可欠なものです。飲み水の確保は防災グッズを用意するときに最も重要度が高いものです。
飲用以外の水に関しては、災害時でも意外と何とかなるものです、しかし飲用水はそういう訳にはいきません。
飲用水の確保の為に用意しておきたい防災グッズと選び方をご紹介します。
個人用にはペットボトルの水
持ち運びしやすく、保存しやすいペットボトルの水は災害時にとても役立ちます。避難所まで移動できないなど、不測の事態に備えるためにも、家族が3日間凌げる量の飲料水の備蓄はしておくべきです。
また、避難所に到着してからも飲用水の配給が始まるまでに時間がかかることもザラですので、そんな時にも持ち運びできるペットボトルの水は便利です。
災害に備えるペットボトルの水の選び方
結論から申し上げると、市販のミネラルウォーターなどのペットボトルにボトリングされた未開封の水なら何でも結構です。ペットボトルのミネラルウォーターはスーパーやコンビニ等どこでも簡単に入手することが出来ます。
災害時の必要量以上を常に用意しておき、古い物から飲み、その都度買い足していくことが最も合理的です。
普通のペットボトルの水の賞味期限は1年から2年程度であり、災害時備蓄用の水の賞味期限は7年を超えるものもあります。
しかし、気を付けてはいても賞味期限を過ぎることは良くあるので、いざという時に飲めないことになりかねません。
また、密閉状態であれば、水自体は科学的に腐ることはありませんが、ペットボトルには浸透性があるので、長期間の水の保管には向きません。
ですので、古い物を飲みながら買い足していくスタイルがおすすめです。
給水対策用防災グッズの選び方
いくらペットボトルなどで災害時の為に水を備蓄しておいても、数日で底をつきます。補給環境が整い次第、避難所などで水の補給を受けることになります。
その時に必要になるのが水を入れる容器です。これがないと非常に不便です。容器が小さすぎると必要量に足りませんし、大きすぎると持ち運びが困難になります。
給水対策用の防災グッズには、ポリ容器と給水袋が一般的です。ポリ容器を避難時にすぐに持ち運ぶことは困難ですので、避難袋には給水袋を入れておくことをおすすめします。
しかし、給水袋ではあまり多くの水を入れられませんし、持ち運びや保存に難があります。ですので必ずポリ容器を準備しておく必要があります。
ポリ容器の選び方
災害時の為のポリ容器の選び方ですが、まず重要なのは大きさ(容量)です。実際に被災した被災者の声を聞くと、10リットル程度の大きさ(容量)のポリ容器が支持されています。
なぜなら、毎日のように水を運ぶ必要が出てくるので、片手で持ち運べる重さという点が重要になってくるからです。20キロを両手で持ち運ぶよりも、片手で10キロづつ持ち運ぶ方がはるかに楽なのです。
また、蓋つきのポリ容器である点も選ぶ上で非常に重要です。バケツなどの蓋の付いていない容器ですと、ゴミやホコリが入りやすく、すぐに飲めなくなってしまいます。
この2点にさえ気を付ければ、災害時のポリ容器選びは大丈夫です。