災害に備えるヘルメットの選び方
日本は地震や津波、火山の噴火など災害の多い国です。落下物や飛来物のリスクが高い災害時において、頭部を守るヘルメットは非常に重要です。ヘルメットを選ぶ上で押さえておきたいポイントをご紹介します。
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災害時におけるヘルメットの重要性
地震や火山の噴火などの災害時において、自分や家族の身を守るうえでヘルメットは非常に役立ちます。
特に地震の場合は、地震発生時はもちろん、避難をする際にも避難するまでの道中がどのような状況になっているか不明ですので、落下物や飛来物から急所である頭を保護するヘルメットは重要と言えます。
災害発生後にもヘルメットは役立ちます。東日本大震災時には、救助や荷物の確保の為に瓦礫の上を歩くことや、被災した家屋の中に入ることも少なくありませんでした。
こういった落下物や飛来物のリスクが高い場所は非常に危険ですので、ヘルメットのおかげで一命をとりとめたという人も少なくありません。
そういった事態に備えるためにも、ヘルメットの準備をおすすめします。
ヘルメット選びのポイント
ヘルメットにも多くの種類があります。自転車用やバイク用のヘルメット、工事現場用、災害用などです。
災害に備えるためにはどういったヘルメットを選べばよいのでしょうか？ヘルメット選びのポイントは以下の通りです。
- 安全性（防御力）の高さ
- ヘルメットの素材
- 耐用年数
これらのポイントについて詳しくご説明します。
国家検定の規格に合格したヘルメット
ヘルメットの安全性（防御力）に関しては、安全基準が定められています。頭部の損傷を防止軽減する目的の保護具を「保護帽」と言います。
災害用のヘルメットもこの保護帽の一種です。保護帽には、厚生労働省が定めた労働安全衛生法第４２条の規定によって検定がなされています。
この検定は一定の落下試験・飛来試験の合格が必要であり、合格した製品には「労 検」というラベルが貼られています。このラベルがあるかどうかをヘルメット選びの基準として下さい。
この検定に合格したヘルメットは、1メートルの高さから5キロの重りを落としても、衝撃を1/10以下に軽減することが出来ます。
絶対に安全とは言えませんが、この基準を満たしたヘルメットがあれば、落下物等からの危険をかなり軽減することが出来ます。
また、この規定は工事現場などでよく使われるヘルメットにも適用されています。防災用との違いをよく質問されますが、基本的には相違ありません。現場用ヘルメットは、より細かくサイズ調整が出来る点が大きく異なる点です。
ヘルメットの素材と寿命
ヘルメットが何で出来ているかご存知ですか？そうです「プラスチック」です。しかし、プラスチックにも種類があり、特徴が大きく異なります。
ヘルメットに使われる代表的なプラスチックの特徴を記載しますので、ヘルメット選びの参考にして下さい。
ポリカーボネット（ＰＣ）
熱可塑性樹脂製品（高熱で溶ける）で最も丈夫ですが、比較的高価なヘルメットが多いです。耐用年数は2～3年です。
ＡＢＳ樹脂
熱可塑性樹脂製品。加工しやすく安価である点が特徴です。熱や薬品に弱く、耐久性に劣る点がデメリットです。耐用年数は2～3年です。
ポリエチレン（ＰＥ）
熱可塑性樹脂製品。薬品や関電に強い特徴を持ちます。しかし熱に弱い点がデメリットです。耐用年数は2～3年です。
繊維強化プラスチック（ＦＲＰ）
熱硬化性樹脂製品（熱くなると硬くなる）。変色や変形などの劣化をしにくく、熱に強い点が特徴です。耐用年数は4～5年です。
このように各素材によって特徴が異なります。地震などの災害では火事のリスクも高く、火山の噴火にも対応できる熱に強い、繊維強化プラスチック（ＦＲＰ）のヘルメットがおすすめです。
また、いつ起こるか分からない災害に対応するために、耐用年数が長い点も魅力です。プラスチックは経年劣化するので、耐用年数が定められている点にも注意が必要です。
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