子供の前で夫婦喧嘩するとトラウマになる
夫婦喧嘩が子供に与える悪影響は枚挙に暇がありません。子供にとって唯一の世界である家庭で、絶対の存在である両親が醜く罵り合うのですから、その影響力の強さも尋常ではありません。両親の不仲が子供に与える最恐の悪影響、トラウマやPTSD等の精神疾患についてご説明します。
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夫婦喧嘩は子供に一生消えないトラウマを植え付ける
家族は子供が人間関係の基本構造を学ぶ場所
子供にとって親とは絶対的な存在です。特に未就学児にとっては、家庭がたった一つの「世界」です。両親の行動や会話などから、多くを感じ、学んでいます。子供が小さいと親は言葉を理解できないから何を言っても平気であると考えてしまいがちです。
しかし、子供はいくら言葉の意味が分からなくとも、語調や語気、表情や声のトーンから多くのことを感じ取っています。表面的な言葉の意味は理解できなくても、そこから感じられる両親の「心」の中を観察しています。
両親の会話や行動に表れる心の動きが、子供の「思いやり」等の人間関係を構成する心を学んでいます。そうして子供は日々成長していきます。
夫婦喧嘩は子供から安心や安全を奪う行為
その子供が人間関係を学ぶ重要な場である家庭において、頻繁にお互いを罵り合って攻撃する夫婦喧嘩が行われていれば、子供にどんな影響があるでしょうか。もし、夫婦喧嘩が稀で、朝起きたら仲の良い夫婦に戻る一時的なものであれば、問題ありません。
その点も子供は敏感に感じ取り、天気と同じように人の心は晴れもあれば雨もあり、雨が降ってもまた晴れの日は来ると学び、おおらかな性格が形成されやすくなります。
しかし、夫婦喧嘩が日常的であり、毎日のように両親が喧嘩をしている家庭で育った子供は、思いやりの心を学ぶどころか大きな不安を覚えます。子供にとって唯一の世界である家庭において、絶対的な存在の両親の仲が悪い。
この状況は子供にとって絶望的であり、もし両親が別れたら自分はどうなるのか。もう両親と会えなくなってしまうのかと大きな不安を感じながら育つことになってしまいます。子供にとって安心で安全な場所である家庭が不安定なものになってしまう事ほど恐ろしいことはありません。
夫婦喧嘩のトラウマにより子供に起きやすい精神疾患
夫婦喧嘩のトラウマで起きやすい子供の行動
両親が不仲な家庭で育つと、親に仲良くなってもらいたいという思いから人の顔色ばかりを伺う、気を遣いすぎる子供になります。それどころか、夫婦喧嘩が原因で心に大きな傷を負いトラウマとなってしまうと子供にとって大きな障害が残ります。
トラウマによって起こりやすいのが、登校拒否やひきこもり、摂食障害や自傷行為、非行です。また、このような分かりやすい症状が出てなくても要注意です。
心理的な負担を感じながらも、両親のためにいい子を演じ切ってしまうと、成人した後にPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症することもあります。
子供が大人へ成長してから起きるPTSD
PTSDとは、心的外傷後ストレス障害のことであり、過去に起こった心に負った傷が原因で、様々なストレス障害を引き起こす疾患の事です。子供は、心に強い負荷がかかり続けると精神機能がショック状態になり、パニックを起こすことがあります。
そのため精神機能の一部をマヒさせることにより一時的に現状に適応しようとします。そのためPTSDが発症すると記憶の忘却、幸福感の喪失、興味の喪失、身体的障害等の症状があらわれます。特に家庭の不仲や虐待を受けた子供は感情の麻痺になりやすいです。
また、精神の一部がマヒした状態が続くと、不安・頭痛・不眠・腹痛・吐き気が続きます。このような辛い思いを子供に経験させぬよう、両親の言動には注意が必要です。
両親の会話は、子供に計り知れない影響を与えています。夫婦の関係、あり方、会話が子供の心を育てもし、壊しもするのです。
>>悪い事ばかりじゃない?子供の前で夫婦喧嘩をするメリットとは