仕切り付き松花堂弁当箱の魅力と特徴
普段の会社や学校のお昼時などにはなかなか見ることがない十字型の仕切りが特徴的な弁当箱である松花堂弁当箱。幕の内弁当や懐石料理のイメージを持つ方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。
普段の生活の中で使われるとすれば、どちらかというとお花見やピクニック、運動会など行楽シーンで活躍する弁当箱と言えるかもしれません。ここでは、そんな松花堂弁当箱の特徴や魅力について紹介していきます。
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松花堂弁当箱とは
数あるお弁当箱の種類の中でも、「松花堂弁当箱」というのは比較的耳にする機会が少ないと言えるのではないでしょうか。そもそも松花堂弁当箱というのは一体どのような弁当箱のことを言うのか、まずは松花堂弁当箱について解説していきます。
松花堂弁当箱の特徴
松花堂弁当箱というのは、中に十字型の仕切りがあり、上から縁の高いフタをかぶせるタイプの弁当箱のことを言います。それぞれの仕切りに刺身やごはん、煮物などを配していて見栄えも良い弁当となります。幕の内弁当とも非常に似ているので同じように考える人もいますが、成り立ちはまったく違ったものとなっています。
仕切りが細かく分かれていることから、大人数で囲んで食べることにも向いているので、運動会や花見などの行楽シーンで非常に使いやすく、実際にそのような場面ではしばしば見かけることもあるでしょう。
松花堂弁当箱の歴史
松花堂弁当は、武家の儀礼的な食事である本膳料理から来た「幕の内弁当」とは違い、懐石料理から来ているためその歴史は比較的浅く、昭和になってから登場した洋式となっています。
石清水八幡宮の社僧であった松花堂昭乗が農家の種入れとして使っていた器からインスピレーションを得て作ったものがその始まりとなっており、松花堂弁当箱の名前もここからとられています。
これが実際に弁当箱として使われるようになったのは、それから100年以上たった昭和初期です。現在もづづく高級料亭である「吉兆」の創始者である湯木貞一が、貴志彌右衛門の命によって作った弁当がきっかけとなっています。
このことを指示した時の茶会が「松花堂」という茶室で行われたこと、そして使われた器からこれが広く松花堂弁当箱として知られるきっかけとなっています。
松花堂弁当箱の用途
松花堂弁当と言えば、その多くはすでに出来上がっているものを注文するなりオーダーするという形で食べるという方が多いでしょう。しかし時には松花堂弁当箱を器として使うのに適した機会というのがあります。
その代表的なものが、運動会やお花見などの大人数で一つの食事を囲むような場面です。弁当の中にはっきりとした仕切りがあるため、おかずがごちゃごちゃとせず、煮物なども入れやすく、取りやすいのも大きな特徴です。
また、一般的には四つ仕切りがオーソドックスな形として知られる松花堂弁当箱も、仕切りを外して重箱に、もしくは仕切りの多い六つ仕切りや九つ仕切りといった細かい仕切りもあり、様々な場面に対応が可能となっています。
その時々に合わせて使用用途を変化させることが出来る松花堂弁当箱は、使い勝手がよく、レジャーや行楽時の弁当箱として活躍してくれるでしょう。
レジャーや行楽に使う松花堂弁当箱ならコチラ
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実際に高級料亭などで注文するとかなり値段のする松花堂弁当ですが、レジャーなどで使う器としての使用を考え、松花堂弁当箱だけを購入して使用するという方法があります。
高級感満載の松花堂弁当箱も、今ではネットで簡単に注文できますし、モノにこだわりがなければ比較的安いものもあります。高いものでは数万円といった高級松花堂弁当箱もありますが、その辺りは用途を考えて選んでみてはいかがでしょうか。