オルトランや木酢液を活用!毛虫の予防と駆除退治方法
毛虫は、チョウやガの幼虫の中で、体に毛や棘が生えているものの総称です。草花、野菜、花木、庭木、果樹などほとんどの植物に寄生する可能性があります。また成虫も花の蜜・樹液・果汁を餌にする種がいるため、作物や庭木の園芸植物を加害することが多い食害虫です。
毛虫は一般的には、蛾の幼虫ですが、チョウにの幼虫もいます。種類が多い毛虫の中には、実際に人に害のある毒を持った毒針を持つ毛虫もいます。触れると激しいかゆみや痛み、発疹を伴うことがあります。毛虫を駆除退治するにはいくつかの注意点が必要となってきます。
ここでは、オルトランや木酢液を活用!毛虫の予防と駆除退治方法についてそれぞれ詳しくご紹介していきます。
スポンサーリンク
毛虫を発生させない予防方法
草や樹木・野菜など植物を餌とする種が多く、また成虫も花の蜜・樹液・果汁を餌にする種がいるため、作物や庭木の園芸植物を加害することが多い毛虫。毛虫を発生させない予防方法として、主な方法は下記の2種類です。
- オルトランを事前に散布する
- 木酢液を事前に散布する
この2つの方法について詳しく解説しましょう。
オルトランの事前に散布する方法
毎年毛虫が発生するようならば、オルトラン液剤の使用が効果的です。バラ、サクラ、クチナシ、サンゴジュ、ツバキ類、ツツジ類、マサキ、ハナミズキ、クロトンの樹木に使用できる液体殺虫剤です。樹木の葉っぱがしげる前にオルトラン液剤か粒剤を樹木の根元に散布しましょう。
また毛虫が大量発生する前に、薬剤散布をするようにしてください。幼虫が成長すると殺虫剤が効きにくくなってしまいます。また、1度散布して駆除したあとに2週間ほど間隔をあけてもう1度するとより効果的です。
木酢液を事前に散布する方法
また木酢液(もしくは竹酢液)を活用するのも効果的です。毛虫に限らず害虫対策として用いられます。木酢液とは、木材を乾留して得る酢酸が主成分の液体で、木炭や竹炭を焼くときに出る水蒸気や煙を冷やし、液体にしたものです。かつては、酢酸やアルコールを製造するために作られていました。
木材を焼いて抽出された液体は2層または3層に分かれ、ろ過して不純物が取り除かれ、木酢液となります。上澄みが木酢液、下層が木タールもしくは沈降タールと呼ばれており、成分は水分約90%、約5%が酢酸、その他アルコール類、エステル類、フェノール類等、さらに、約200種類にもおよぶ有機成分が含まれていますが、材料となる木材によっても成分が異なります。
木酢液に含まれる酢酸やアルコールには、殺菌や菌の生長を抑える効果があるとされており、土壌にまくことで、微生物の活動が活発になる、発芽や発根を促進させるといった変化もあります。
使い方は、薄めた木酢液を葉っぱや株の根元に注いで使います。原液では効果が強すぎるので、必ず薄めてから使用するように注意しましょう。また、用途によって木酢液の濃度を変えます。害虫駆除や植物の抵抗力を高めるなら200~500倍を目安にしてください。
毛虫の駆除退治方法
毛虫と言っても種類はたくさんあります。それらの毛虫の中には毒針を持つ種類が存在しており、直接触れてしまうと、痛みやかゆみが発生する場合があります。そのため直接触れずに、専用の殺虫剤などを使用して駆除します。
また、毛虫は成長すると殺虫剤があまり効かなくなるので、毛虫が成長する前の若令幼虫時のうちに殺虫剤の散布をして駆除をするようにしましょう。
駆除方法
毛虫の駆除方法には、いくつかの方法があります。
- 直接毛虫に散布
- 木に殺虫剤を散布
- 木の根元に殺虫剤を散布
毛虫を見つけたら、すぐに殺虫剤を直接毛虫の体に散布して退治しましょう。特に毒を持つチャドクガなどの毛虫は、駆除する際に毒針毛が飛び散ることがあるため、専用のチャドクガを固めるスプレーを処理してから駆除すると、より安全です。
毛虫の発生が少なければ、樹木用の殺虫スプレーが簡単です。直接木に殺虫剤を散布しましょう。また発生が多い、または広範囲に及んでいる場合は、スミチオン乳剤などの液体殺虫剤(農薬)を噴霧器にて散布しましょう。
また発生する前に予防的に、木の根元に殺虫剤をあらかじめ散布して木や葉に薬剤を吸わしておくことも効果的です。殺虫剤は、浸透性移行性のものを選ぶようにしましょう。
毛虫を駆除する際の注意点
毛虫を駆除する際には下記の点に注意して行いましょう。
- 肌を露出しない
- 毛虫が成長する前に駆除
ここでは、この2つの注意点について詳しく解説していきます。
肌を露出しない
毛虫の中には毒針を持つ種類が存在しており、直接触れてしまうと、痛みやかゆみが発生する場合があります。駆除の際には手袋をして、肌を露出させない事が大切です。万が一触れてしまい痛みやかゆみが発生した場合は医療機関へ行きましょう。
特に毒を持つチャドクガなどの毛虫は、処理する際に毒針が飛ぶことがあるので、長袖、長ズボン、手袋、帽子、メガネ、マスクなどを着用して作業を行う必要があります。また、駆除後も、衣服に毒針が付いている可能性があるので、掃除機などで丁寧に吸い取った後、50℃以上のお湯で洗うか、洗濯後にスチームアイロンをかけるようにしましょう。
毛虫が成長する前に駆除
毛虫は、若令幼虫時ほど群れを成して生息しています。また若令幼虫時は被害も少なく簡単に退治できますが、老令幼虫になると食害量も多く薬剤も効きにくくなるため、駆除が難しくなってしまいます。そのため、早期発見・早期駆除が最も重要なポイントとなります。
常日頃から、毛虫に注意をして発生してしまったら若令幼虫のうちに駆除するようにしましょう。